血圧を下げる「ふなずし」


読売新聞(ヨミドクター) 6月6日(月)14時54分配信


 滋賀県県名産のふなずしに血圧を低下させる効果があることが、水産加工会社「木村水産」(滋賀県彦根市)と県立大、福井県立大などの共同研究でわかった。


 血圧を上げる酵素の働きを抑制する成分が含まれているとみられる。


 ふなずしは、琵琶湖の固有種・ニゴロブナなどを約3か月間塩漬けにした後、ご飯に1年以上漬けて発酵させた「なれずし」の一種。県内には「ふなずしが体を癒やしてくれる」という言い伝えもある。


 同社は2009年10月~10年9月、中小企業の商品開発などを支援する県産業支援プラザの「しが新事業応援ファンド助成金」を使い、ふなずしが血圧に与える作用について、県立大などと研究した。


 塩漬けにしただけのフナと、1年漬け、2年漬けのふなずしから抽出した液をそれぞれ試験管に入れ、血圧を上昇させるアンジオテンシン変換酵素(ACE)の活性について分析。ふなずしはともに、ACEの働きを抑制する効果が3倍になることがわかった。発酵過程でアミノ酸がいくつか結合したペプチドができ、作用したとみられる。


 高血圧症のラットに、ふなずしの抽出液を混ぜた餌を10日間与えた実験では、1週間後の最高血圧が通常より20~10だけ下がった。


 県立大の灘本知憲教授(食品栄養学)(62)は「一般的な製法のふなずしで研究しており、ふなずし全般に当てはまる。人の場合も理論上、1日に数切れ食べれば、ラットと同程度の効果が得られる」とする。同社営業担当の木村有作さん(34)は「ふなずしが健康に良いとの民間伝承が科学的に実証できた。健康食品としてのブランド化を図りたい」と話している。

個人の意見

>血圧を下げる成分が含まれるとわかったふなずし

 仕事帰りに立ち寄ったSAで売っていましたが、高価だったな~。