浦安の三番瀬干潟、沈んだ可能性 大潮の干潮時も現れず


朝日新聞 2011年4月20日

 浦安市日の出地区沖の東京湾三番瀬で19日、潮干狩りに絶好の大潮の干潮時刻を迎えても、地震前は姿を見せていた干潟がほとんど海上に現れなかった。干潟が沈んだ可能性もある。

 地元の環境保護グループ・三番瀬を大切にする会の上野菊良さん(59)らによると、三番瀬の通称「日の出干潟」はこの時期、護岸に沿って三日月状に海上に姿を現す。最大干潮時には幅約200メートル、沖合に約200メートル、面積は4ヘクタールほどにのぼる。

 だが、20日とともに今月もっとも潮位が低い19日午前11時40分になっても、護岸沿いに幅1.5メートル程度の干潟が帯状に現れただけ。この日は東京の潮位が、潮位表基準面からマイナス9センチになる予定だったが、低気圧の影響で海面が上がった。それを差し引いても、毎年潮干狩りに来ている近くの田中剛一さん(45)は「いつもなら沖合に見える干潟の島も見えない。(干潟が)30~50センチは沈んだんじゃないか」と首をかしげた。

 市は干潟で生態系を観察できる環境学習施設を来年度オープンに向けて作る予定だった。様子を見に来た松崎秀樹市長は「本当に異変が起きたのか調べないと分からないが、この状態では学習施設は意味がなくなってしまう」と懸念を示した。

 長年三番瀬を観察している上野さんは、震災翌日の3月12日、海の色が真っ黒になっているのに気づいた。「地盤が沈んだか、砂が流れたかは分からないが、何かの変動が起きた。生態系や地質の調査を早く行わなければいけない」

 三番瀬そのものの観測ではないが、東京湾沿岸の地盤変化について、国土地理院測地基準課は「電子基準点のGPS観測により、地震に伴って10センチ程度の沈下が見られた」と説明している。

 三番瀬は西端は浦安市の護岸、東端は習志野市茜浜に沿った船橋航路までの東京湾に広がる、干潮時の水深5メートル未満の約1800ヘクタールの浅海域。(小沢香)

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昨年まで、干潮時は干潟が広がっていた=浦安市日の出、市提供
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干潮時も干潟は姿を現さなかった=19日正午過ぎ、浦安市日の出

個人の意見

 ケーブルテレビ 市の行政情報番組で、上記の様子を見ました。

 同所に限らず、淡・海ともに水辺の変化があったように想像します。